驚きよりも先に、身体中に衝撃が走った。目の前に青い炎が迫ってきたかと思えば腹に命中して唾を吐いた。身体か宙に浮いて気が付けば壁に背中をぶつける。

遠くなる意識の中で怯えた顔をしたそいつと目が合った。部屋の隅で尾を丸めて震えている。


怯えたいんはこっちやっちゅうの。


そんな文句は本人に届くことなく、深い意識のそこに沈んだ。