くるりと振り返って恵衣くんを見る。


「仕方なくでも結婚相手に名乗り出るくらいは、巫寿のこと大事に思ってるんだね。それはオトモダチとしてかな?」


にやりと笑った薫先生は「じゃ」と食堂を出ていく。

隣からブチッと切れてはいけない何かが切れる音がして、振り返ることは出来なかった。

そういえば恵衣くんは、何で薫先生にゆすられたんだろう。