「巫寿の階位について、一旦俺に預からせてって言ったよね。それで色々探りを入れてるうちに、ひとつの仮説にたどり着いたわけ。いや〜な仮説ね」
「嫌な仮説ですか?」
「違うよ、いや〜な仮説」
「いや〜な仮説……」
そ、と頷いた薫先生。
でも私の階位と審神者について何が関連してくるんだろう?
「お前、次の審神者候補に選ばてるぞ」
恵衣くんがひとつ息を吐いてそう言った。
そうなんだと聞き流しそうになっだけれど、直ぐに「え!?」と身を乗り出した。
「え、待って恵衣くん。私の聞き間違い? 今私が次の審神者候補だって……」
「間違ってない。お前の耳は正常だ」
あんぐり口を開けて絶句した。
審神者……私が審神者?
「恵衣、巫寿が衝撃で固まっちゃったから、ちゃんと一から話してあげて」
珍しく真面目な顔をして腕を組んだ薫先生。その表情から恵衣くんの言葉が嘘でも間違いでもないことが伝わってくる。
ごくりと唾を飲み込み恵衣くんと目を合わせた。