信田妻の土地で暮らすことは瓏くんのためにならないと頭領に進言し、神修へ通うことを納得させたらしい。

その代わり学校のない土曜日と日曜日は一族から割り振られる修祓の仕事に就かなければならない。


思い返せば瓏くんに初めて会ったゴールデンウィークの最終日、あの時点で鞍馬の神修の生徒たちはもう寮へ着いていたのに瓏くんだけ私たちと同じ車に乗っていた。

あの時も任務帰りだったんだろう。


「あとで飯持ってく時に瓏に聞いてみるか!」

「だなー」

「薫先生いつも言ってるしね。思い出は作れるうちに作っとけって」

「なんや、あの先生そないな事言うタイプなんか」



意外と熱いトコロあるんだよあの人、なんて薫先生の噂話に花を咲かせた。