「しゃーねぇからお土産買っといてやるかぁ」

「だね。いつ帰ってくるか分かんないし」


皆好き放題言ってはいるけれど無理やり聞き出そうとはしない所が、何だかんだで優しい。

とつげーき!と人混みの中に走り出した泰紀くんと来光くんの背中を見つめながらくすくすと笑う。


「お前ら、ほんま良い奴やな」


しみじみとそう言った信乃くんに、間髪入れず「何も考えてないだけだよ」と嘉正くんが訂正を入れた。