瑞祥さんが私の頭をぐりぐりと撫でた。


「巫寿の噂は私らも今朝聞いたよ。飛び級合格で一級なんてすげーじゃん! やましい事がないなら胸張っとけ!」


うんうん、と隣で聖仁さんが笑って頷く。

色々と我慢できなくてくしゃりと顔を歪めた。ずっと気を張っていたことに気がついた。


「おお!? どうした巫寿! 泣くなよ〜!」

「大丈夫だよ巫寿ちゃん。噂が落ち着いたらみんなもコロッと元に戻るから」


二人の優しさが嬉しくて、温かさが心地よい。

私も来年は二人みたいな強くて頼もしい先輩になれているんだろうか。