そんなクールなところが若くて顔も整っていることもあって一部の女子からは人気で、たまに絡まれているところを見かけるけど先生はいつも無表情で淡々と相槌を打っている。


だから笑ったところなんて想像もつかないほど、クールで冷酷な先生というイメージが私の中で根づいているのだ。



「…なんだか肌寒そうな格好をしてますね」


「へ…?」



どうしようと必死に頭を働かせていると、先生は全く予想もしていなかったことを口にした。


そういえば今、自分が別人レベルの美人に変身していたことを思い出す。



…もしかして、私が自分の教えている高校の生徒だと気づいていない…?



「ふっ、あはは!肌寒そうって…ふふ、これがオシャレなんですよ」



それにしたって斜め上のことを言う先生が面白くて、思わず吹き出していた。


先生はなぜか少し目を見開くと、私をじっと見つめたまま固まってしまった。