その分かりきった事実に少し落胆していると。



「あー、やっぱり?
馬場ちゃんって吸ったことなさそー」



感情がこもっていない口ぶりで言う陣内さん。



私は普段、バイトを辞められない理由を。



他の女の子たちや、店長のせいにするけど。



夜、お店を閉めたあと。



陣内さんと、
いられる時間が至福のひと時だから。



無理してでも続けちゃう..................っ。



なんて、口が裂けても言えない。



そんなことを考えていると。



「...............あのさー、馬場ちゃん?」

「...............、な、なんですか?」



突拍子もなく、陣内さんの声が聞こえた。