夏の野菜と言えば、キュウリは欠かせない一品だろう。水分がたくさん入っていて、しゃきっとしたキュウリは暑い夏に持って来いな野菜かもしれない。
「暑い時に私もよくキュウリは食べていましたね。水分補給も出来ますし」
と、沼霧さんはキュウリの漬物を麦ごはんと一緒に食べながら語る。
すると、私の中でふとあのあやかしが思い起こされた。
「沼霧さん」
「何でしょう」
「河童ってやっぱりキュウリ食べるの?」
そう、河童である。私はまだ河童を直接見た事が無い。でも絵で見る河童は時々キュウリを食べている。
なので沼霧さんに聞いてみたのだった。
「個体によると思いますよ。キュウリ好きな子は食べてます」
「そうなんだ」
「好き嫌いはあやかしにもありますからね」
あやかしにも好き嫌いはある。そこは人間と変わらないようだ。
それにしてもキュウリはしゃきっとしていて、塩味がしっかりとあって美味しい。時折ぴりっとした味が舌に伝わって来るのは、鷹の爪が入っているからだろう。
麦ごはんとも相性は良い。
「ごちそうさまでした」
麦ごはんとキュウリの漬物とお味噌汁を食べ終えた私は、食器を流しに持っていく。蛇口をひねると出てくる冷たい水が今は心地よい。
「私がやりますよ」
と、沼霧さんが慌てて食器を抱えながら流しへやってきた。
「大丈夫大丈夫。たまには私がやるよ」
「いいんですか?」
「気にしないで」
そう笑顔で沼霧さんに返しつつ、お皿を洗っていく。水を流し続けるのはあまり良くないので、洗っている時は蛇口をひねって止めておかないといけない。
「出来た」
お皿を洗い終えると、ふきんでふいて、専用のお皿置き場に置いて乾かす。
「ふう……」
「ありがとうございます。千恵子さん」
「どうって事ないよ」
ちょっとだけ、徳を積んだような気分になった。
(今日は何して過ごそうかな)
「暑い時に私もよくキュウリは食べていましたね。水分補給も出来ますし」
と、沼霧さんはキュウリの漬物を麦ごはんと一緒に食べながら語る。
すると、私の中でふとあのあやかしが思い起こされた。
「沼霧さん」
「何でしょう」
「河童ってやっぱりキュウリ食べるの?」
そう、河童である。私はまだ河童を直接見た事が無い。でも絵で見る河童は時々キュウリを食べている。
なので沼霧さんに聞いてみたのだった。
「個体によると思いますよ。キュウリ好きな子は食べてます」
「そうなんだ」
「好き嫌いはあやかしにもありますからね」
あやかしにも好き嫌いはある。そこは人間と変わらないようだ。
それにしてもキュウリはしゃきっとしていて、塩味がしっかりとあって美味しい。時折ぴりっとした味が舌に伝わって来るのは、鷹の爪が入っているからだろう。
麦ごはんとも相性は良い。
「ごちそうさまでした」
麦ごはんとキュウリの漬物とお味噌汁を食べ終えた私は、食器を流しに持っていく。蛇口をひねると出てくる冷たい水が今は心地よい。
「私がやりますよ」
と、沼霧さんが慌てて食器を抱えながら流しへやってきた。
「大丈夫大丈夫。たまには私がやるよ」
「いいんですか?」
「気にしないで」
そう笑顔で沼霧さんに返しつつ、お皿を洗っていく。水を流し続けるのはあまり良くないので、洗っている時は蛇口をひねって止めておかないといけない。
「出来た」
お皿を洗い終えると、ふきんでふいて、専用のお皿置き場に置いて乾かす。
「ふう……」
「ありがとうございます。千恵子さん」
「どうって事ないよ」
ちょっとだけ、徳を積んだような気分になった。
(今日は何して過ごそうかな)