「いえ!こういうときは主が一番輝ける場所で、他の妃に見せつけなくてはならないんですよ!?一品にしないと、他の妃にバカにされてしまいます!」



「え、ええ......」



どうやら、そういうものらしい。


(私を輝かせることはできないとは思いますが......茉央さんに任せましょう)


秋穂や春華になにも似合わないと言われ続けてきたことは、もう忘れられない。


だが、茉央を否定する気にもなれない。そのため、彩葉は茉央の好きにさせることに決めた。


衣装や化粧を考えている茉央を観察しながら、彩葉は少しだけ、園遊会に思いを馳せたのだった。



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