異色のメンバーが砂浜で対決している。
狼のアシェル、亀のオリヴァ、
うさぎのリアム、妖精のクレア。
なんだかんだで、殺気だった目をしながら、
ひよこのルークに言われた通り、
暑い砂の上に立ち、柔らかいピンクの
ビーチボールを使って対決していた。
暑いけれど、スライディングしながら、
ボールを受け止めて、楽しんでいた。
初めは、なんでロックバンドがこんなことしないといけないのかと思いながら、ブツブツ文句を言い合っていたが、集中すると、案外楽しんでいる。
クレアが取れなかった時
「バック。」と叫び、オリヴァが受け止める。
アシェルがネットギリギリで
ブロックをしようとしたら、
ボールが弾いて危なく、
コートの外につきそうになったが、
リアムがフォローに入って、
ボールをグーで受け止めた。
いつも楽器演奏する時は、楽器しか見ていなかったが、視線が変わり、周りの景色も眺めながら、メンバーの行動を注意深く見るようになった。
外の世界を知ることで、活性化する。
脳がフル活動している。
あれしないとこれしないという
フラストレーションが湧き起こる。
ボールを追いかけるというミッションが
自動的に発生することで、
メンバーとのコミュニケーションが増えた。
楽器ばかり歌を歌うことばかり
見てはいけないとなんとなく、
感じた4人だった。
相手が今、何をしたいか。
どんな曲を作り上げたいか。
どんな歌声でどんな楽器の加減で
演奏するか。
熱中症になるくらいの勢いだったが、
すごく為になる時間を設けた気がした。
ビーチボールをやり終えたあとは、
4人でスコップを準備して
ルークを砂浜に埋めた。
胸の大きい女の人の砂の彫刻のように
当てはめた。
「やーめーてーー。
僕は女じゃない!
ひよこですーー。」
「良い出来合えだね。」
「やるじゃん。」
「任せて。私、こういうの得意なの。」
クレアは自信満々に言う。
「かき氷食べたいなぁ。」
4人はルークをそっちのけに、
海の家に行き、
オリヴァは、ブルーハワイのかき氷、
リアムは、焼きとうもろこし、
アシェルは、ラムネをそれぞれ注文した。
「クレアは何にするんだ?」
「私は、レインボーかき氷がいいな。」
「え、そういうのあるの?」
アシェルは聞き返す。
クレアは足元にある看板を指差す。
「あ、本当だ。
えっと、いちご、レモン、メロン、
ブルーハワイ、もも、オレンジ、
グレープ味が全部入ってますだって。
げっ、800円もするぞ。
あ、でも、会計は、
ルークがしてくれるだろうから、
大丈夫だろ。」
「やったぁー。おごりなのね。」
「ちょっとーーー、
聞いてませんよ!!
確認してから注文してくださいよ。
まったくもう。仕方ないんだから。」
サングラスをかけながら、
砂浜に埋まるルーク。
意外にも通行人に写真を撮られて、
ノリノリのルークは、遠くから叫ぶ。
クレアは、レインボーかき氷に
目をキラキラさせながら、
ストロースプーンで頬張った。
「超、美味しい!」
頬を両手で押さえながら、
その場を羽根でパタパタと飛ぶ。
アシェルは羨ましそうにみる。
「え、食べてみたいな。
一口ちょうだい。」
クレアが使っていたスプーンを自然と
奪い、一口を食べた。
ドキッとするクレア。
(それ、私が使ってたスプーン…。)
「あ、うまい。
俺も、それ食べようかな。」
アシェルは、注文しようとすると、
ルークが砂浜から抜け出して、
近くに飛んでくる。
「予算…そんなにありませんよ。
さっき注文した分で僕の財布は空っぽ
ですよ!」
ルークは財布を逆さまにして見せた。
「えーーー、かき氷食べたかったのに。」
「アシェルさん、ラムネ飲んだでしょう。
ほら、ビー玉もおまけにつくんだから、
わがまま言わないの。
子どもじゃないんだから。」
「むーーー。
クレアのかき氷美味しかったから。」
「アシェル、残りのかき氷食べていいよ?」
「え、まじで?!」
(一度口につけたスプーンは、もうたべられないなんて言えない…。)
極度の潔癖症のクレアは笑顔でかき氷を
譲った。
「どうぞ。」
「よっしゃー。クレア最高。
大好きだ。」
ノリで言うアシェルに、
クレアは本気にして頬を赤らめる。
それを気にせずにパクパクとかき氷を
頬張った。
(アシェルさん、誤解を招く発言は
やめて欲しいなぁ…。)
横目でルークはクレアを見る。
目がキラキラしてるのが見える。
アシェルは終始笑顔でかき氷を
食べていた。
その近くのベンチでは
オリヴァとリアムが黙々と
焼きとうもろこしとブルーハワイの
かき氷を食していた。
お店の出入り口付近では、
氷と書かれたのれんがかけられていた。
どこからか、風鈴の音も聞こえてくる。
波がザザーーンと迫ってくる。
かもめたちが空を優雅に飛んでいた。
ずっと建物の中にこもっていた
メンバーにとっては最高の気分転換に
なっていた。
狼のアシェル、亀のオリヴァ、
うさぎのリアム、妖精のクレア。
なんだかんだで、殺気だった目をしながら、
ひよこのルークに言われた通り、
暑い砂の上に立ち、柔らかいピンクの
ビーチボールを使って対決していた。
暑いけれど、スライディングしながら、
ボールを受け止めて、楽しんでいた。
初めは、なんでロックバンドがこんなことしないといけないのかと思いながら、ブツブツ文句を言い合っていたが、集中すると、案外楽しんでいる。
クレアが取れなかった時
「バック。」と叫び、オリヴァが受け止める。
アシェルがネットギリギリで
ブロックをしようとしたら、
ボールが弾いて危なく、
コートの外につきそうになったが、
リアムがフォローに入って、
ボールをグーで受け止めた。
いつも楽器演奏する時は、楽器しか見ていなかったが、視線が変わり、周りの景色も眺めながら、メンバーの行動を注意深く見るようになった。
外の世界を知ることで、活性化する。
脳がフル活動している。
あれしないとこれしないという
フラストレーションが湧き起こる。
ボールを追いかけるというミッションが
自動的に発生することで、
メンバーとのコミュニケーションが増えた。
楽器ばかり歌を歌うことばかり
見てはいけないとなんとなく、
感じた4人だった。
相手が今、何をしたいか。
どんな曲を作り上げたいか。
どんな歌声でどんな楽器の加減で
演奏するか。
熱中症になるくらいの勢いだったが、
すごく為になる時間を設けた気がした。
ビーチボールをやり終えたあとは、
4人でスコップを準備して
ルークを砂浜に埋めた。
胸の大きい女の人の砂の彫刻のように
当てはめた。
「やーめーてーー。
僕は女じゃない!
ひよこですーー。」
「良い出来合えだね。」
「やるじゃん。」
「任せて。私、こういうの得意なの。」
クレアは自信満々に言う。
「かき氷食べたいなぁ。」
4人はルークをそっちのけに、
海の家に行き、
オリヴァは、ブルーハワイのかき氷、
リアムは、焼きとうもろこし、
アシェルは、ラムネをそれぞれ注文した。
「クレアは何にするんだ?」
「私は、レインボーかき氷がいいな。」
「え、そういうのあるの?」
アシェルは聞き返す。
クレアは足元にある看板を指差す。
「あ、本当だ。
えっと、いちご、レモン、メロン、
ブルーハワイ、もも、オレンジ、
グレープ味が全部入ってますだって。
げっ、800円もするぞ。
あ、でも、会計は、
ルークがしてくれるだろうから、
大丈夫だろ。」
「やったぁー。おごりなのね。」
「ちょっとーーー、
聞いてませんよ!!
確認してから注文してくださいよ。
まったくもう。仕方ないんだから。」
サングラスをかけながら、
砂浜に埋まるルーク。
意外にも通行人に写真を撮られて、
ノリノリのルークは、遠くから叫ぶ。
クレアは、レインボーかき氷に
目をキラキラさせながら、
ストロースプーンで頬張った。
「超、美味しい!」
頬を両手で押さえながら、
その場を羽根でパタパタと飛ぶ。
アシェルは羨ましそうにみる。
「え、食べてみたいな。
一口ちょうだい。」
クレアが使っていたスプーンを自然と
奪い、一口を食べた。
ドキッとするクレア。
(それ、私が使ってたスプーン…。)
「あ、うまい。
俺も、それ食べようかな。」
アシェルは、注文しようとすると、
ルークが砂浜から抜け出して、
近くに飛んでくる。
「予算…そんなにありませんよ。
さっき注文した分で僕の財布は空っぽ
ですよ!」
ルークは財布を逆さまにして見せた。
「えーーー、かき氷食べたかったのに。」
「アシェルさん、ラムネ飲んだでしょう。
ほら、ビー玉もおまけにつくんだから、
わがまま言わないの。
子どもじゃないんだから。」
「むーーー。
クレアのかき氷美味しかったから。」
「アシェル、残りのかき氷食べていいよ?」
「え、まじで?!」
(一度口につけたスプーンは、もうたべられないなんて言えない…。)
極度の潔癖症のクレアは笑顔でかき氷を
譲った。
「どうぞ。」
「よっしゃー。クレア最高。
大好きだ。」
ノリで言うアシェルに、
クレアは本気にして頬を赤らめる。
それを気にせずにパクパクとかき氷を
頬張った。
(アシェルさん、誤解を招く発言は
やめて欲しいなぁ…。)
横目でルークはクレアを見る。
目がキラキラしてるのが見える。
アシェルは終始笑顔でかき氷を
食べていた。
その近くのベンチでは
オリヴァとリアムが黙々と
焼きとうもろこしとブルーハワイの
かき氷を食していた。
お店の出入り口付近では、
氷と書かれたのれんがかけられていた。
どこからか、風鈴の音も聞こえてくる。
波がザザーーンと迫ってくる。
かもめたちが空を優雅に飛んでいた。
ずっと建物の中にこもっていた
メンバーにとっては最高の気分転換に
なっていた。