1時間後。
明里はシャワーを浴びて部屋に戻る。李仁もバーテンダーの服に着替えていた。
「……シャワー、お借りしました」
「いえいえ。ご飯食べて帰る?」
「はい……」
明里はさっきまで行われていたことで心がものすごく満たされた。
李仁とセックスをしたのだ。最初はいきなりスタートだったがその次は李仁の甘い声と手ほどきで今までにない快楽と知らない自分を開花させられた。
「いきなり後ろから……ごめんね」
「いえ……」
「なんかウジウジしてるかわい子ちゃん見てたら襲いたくなっちゃって、てへ」
かなりのドS攻めで声が枯れ果てるほど明里は叫んだ。
「こんなに感じやすい体……鍛え上げたボディ、そして……二人しか知らことができないあの場所……最高だったわ。やればできるじゃない、明里ちゃん」
「は、はい……ありがとうございます」
明里はさっきまでのことを思い出すだけでもまだモゾモゾする。
「あ、あの……」
「なぁに?」
「その、李仁さんっ……さっきのことは……」
李仁は微笑んだ。
「これも授業の一環よ、もうこれで卒業」
「……卒業? えっ、まだ……まだ教わりたいです!」
李仁は首を横に振る。
「もう料理も完璧。教えることはないわ」
「……」
明里は複雑な気持ちになりながらも、用意してもらった賄いをカウンターの端で食べた。李仁は相変わらず色んな客を魅了する。
そうか、李仁は自分のことは好きじゃないんだ……ってわかった。
「……私はもう前を見なきゃ」
と明里は湊音から来ていたメールを見た。
「今度のディナー楽しみです、素敵な夜にしましょう」
と返信した。
そしていよいよ湊音とのディナーデートへ。李仁とはあれからジムで顔を合わせたり、メールでアドバイスをもらってはいた。李仁は卒業、と言いながらも明里のことを気にかけてくれてバーにも呼んで料理を出してくれた。
しかしあの時みたいに体の関係になることはなかった。でもそれでよいと思っていた。
スタイルもジムで最後の総仕上げ、ファッションもその肉体美を引き立て、メイクも派手すぎず地味すぎず。
昔の自分はいない、新しい自分。自信は備わっている。
するとそこに湊音がやってきた。彼もスーツカジュアルでやってきた。
「おまたせ」
「いいえ、今来たばかりです」
と言いつつも実は1時間も早く着いた明里は待っていたとは言えないが。
「ディナーまで時間があるからそこの本屋さんで少しゆっくりしましょうか」
指さされたのはカフェも併設する本屋だった。
「ほんと、本が好きですね」
「はい……」
はにかむ湊音を見て明里も微笑んだ。すると湊音が手を差し出した。
「手を繋いでいいですか?」
驚いた。明里は今まで手を繋ぐことは自分からしたことはあるが相手から求められることはなかったのだ。
「はい……」
明里は手を差し出し、一緒に本屋に向かった。
すごくドキドキ、テンションも上がっている。互いに手汗と体温でそう感じた。
明里はシャワーを浴びて部屋に戻る。李仁もバーテンダーの服に着替えていた。
「……シャワー、お借りしました」
「いえいえ。ご飯食べて帰る?」
「はい……」
明里はさっきまで行われていたことで心がものすごく満たされた。
李仁とセックスをしたのだ。最初はいきなりスタートだったがその次は李仁の甘い声と手ほどきで今までにない快楽と知らない自分を開花させられた。
「いきなり後ろから……ごめんね」
「いえ……」
「なんかウジウジしてるかわい子ちゃん見てたら襲いたくなっちゃって、てへ」
かなりのドS攻めで声が枯れ果てるほど明里は叫んだ。
「こんなに感じやすい体……鍛え上げたボディ、そして……二人しか知らことができないあの場所……最高だったわ。やればできるじゃない、明里ちゃん」
「は、はい……ありがとうございます」
明里はさっきまでのことを思い出すだけでもまだモゾモゾする。
「あ、あの……」
「なぁに?」
「その、李仁さんっ……さっきのことは……」
李仁は微笑んだ。
「これも授業の一環よ、もうこれで卒業」
「……卒業? えっ、まだ……まだ教わりたいです!」
李仁は首を横に振る。
「もう料理も完璧。教えることはないわ」
「……」
明里は複雑な気持ちになりながらも、用意してもらった賄いをカウンターの端で食べた。李仁は相変わらず色んな客を魅了する。
そうか、李仁は自分のことは好きじゃないんだ……ってわかった。
「……私はもう前を見なきゃ」
と明里は湊音から来ていたメールを見た。
「今度のディナー楽しみです、素敵な夜にしましょう」
と返信した。
そしていよいよ湊音とのディナーデートへ。李仁とはあれからジムで顔を合わせたり、メールでアドバイスをもらってはいた。李仁は卒業、と言いながらも明里のことを気にかけてくれてバーにも呼んで料理を出してくれた。
しかしあの時みたいに体の関係になることはなかった。でもそれでよいと思っていた。
スタイルもジムで最後の総仕上げ、ファッションもその肉体美を引き立て、メイクも派手すぎず地味すぎず。
昔の自分はいない、新しい自分。自信は備わっている。
するとそこに湊音がやってきた。彼もスーツカジュアルでやってきた。
「おまたせ」
「いいえ、今来たばかりです」
と言いつつも実は1時間も早く着いた明里は待っていたとは言えないが。
「ディナーまで時間があるからそこの本屋さんで少しゆっくりしましょうか」
指さされたのはカフェも併設する本屋だった。
「ほんと、本が好きですね」
「はい……」
はにかむ湊音を見て明里も微笑んだ。すると湊音が手を差し出した。
「手を繋いでいいですか?」
驚いた。明里は今まで手を繋ぐことは自分からしたことはあるが相手から求められることはなかったのだ。
「はい……」
明里は手を差し出し、一緒に本屋に向かった。
すごくドキドキ、テンションも上がっている。互いに手汗と体温でそう感じた。