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 七星にも、初めて自分の夢を打ち明け、それを応援してくれた櫂晴の存在を伝える。

 言葉にするとどこか落ち着かなくて、だけどやっぱり希望に満ち溢れる胸はこれまで経験したことのない温かみを持っていた。

 「気象予報士かー、凄いなあ……」

 屋上からの空を見上げた七星は、にこりと微笑んだ。

 「じゃあ私は将来、毎朝華梛の顔を見てから出勤できるんだ、超いいね!それ!」

 当然のように応援してくれる親友に、更に心はぽかぽかと温まった。

 「櫂晴にも報告したいの、お母さんが認めてくれなくてうじうじしてた私を助けてくれたのは櫂晴だから」
 「そういえば今日相楽見てないね?」

 七星の言う通り、その日、櫂晴は学校に来なかった。

 会いたい、すぐに伝えたい!

 そんな気持ちで学校に乗り込んだ私の心は、行き場をなくし彷徨うことになってしまったけど、七星に伝えられて、私は割と満足していた。

 それに、落ち着きと共に思い出す。
 昨日の櫂晴の家での出来事は、恥ずかしくて信じられなくて、休みで良かったなと思う自分もいた。