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「櫂晴!今日カラオケいこー!!」
教室の後ろからの声を、私はしっかりとキャッチするようになっていた。
今日、櫂晴はレッスンの日だと言っていたはず。
彼の言っていた予定を思い浮かべ、意識を後ろに集中させる。
「今日俺パス」
予想通り、サラッと断る彼の声が聞こえて、私は安心した。
「えー!?またあー!?」
その安心も束の間、不満げに口を尖らせる女の子たちの声が聞こえて、私は少し視線を後ろに向けた。
また、櫂晴の邪魔をするつもりだろうか……。
だったら、止めたい。
コンテストも近くて、毎日一生懸命なんだから、邪魔をするのだけは……。
「いーじゃん櫂晴いなくても。行こーぜ」
不満げな女の子たちを黙らせたのは音坂くんだった。
颯爽と話を終わらせて立ち上がった彼に、女の子たちはころっと機嫌を直し、教室を出ていく。
その様子を目撃した私は瞬きを繰り返した。
「櫂晴!今日カラオケいこー!!」
教室の後ろからの声を、私はしっかりとキャッチするようになっていた。
今日、櫂晴はレッスンの日だと言っていたはず。
彼の言っていた予定を思い浮かべ、意識を後ろに集中させる。
「今日俺パス」
予想通り、サラッと断る彼の声が聞こえて、私は安心した。
「えー!?またあー!?」
その安心も束の間、不満げに口を尖らせる女の子たちの声が聞こえて、私は少し視線を後ろに向けた。
また、櫂晴の邪魔をするつもりだろうか……。
だったら、止めたい。
コンテストも近くて、毎日一生懸命なんだから、邪魔をするのだけは……。
「いーじゃん櫂晴いなくても。行こーぜ」
不満げな女の子たちを黙らせたのは音坂くんだった。
颯爽と話を終わらせて立ち上がった彼に、女の子たちはころっと機嫌を直し、教室を出ていく。
その様子を目撃した私は瞬きを繰り返した。