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　交わることなんてないと思っていた。

　優等生で普通の人生を歩む私と、
　問題児で人から注目を集める彼。


　私たちは、近い年に近い場所で産まれた人達が集まる、学校という不思議な世界で一緒になった。

　その世界で、偶然同じクラスになったから、顔と名前を知っている。話すこともある。


　だけど、ひとたび広い世界へ飛び立ってしまえば、決して交わることはないだろう。


　彼は、まさしく別の世界の人なのだと、

　思っていたんだ。