リンさんからお風呂が空いたと言われたので、子ども達四人を引き連れてお風呂へ。
みんな腕にぶら下がっているので、中々歩きにくい。
と、前からオリガさんが歩いてきた。
お風呂上がりなのか、珍しく髪をおろしている。
「あら、サトー様。この子達の付き添いですか?」
「はい、お風呂に入れてきます。いきなり四人の子持ちの気分です」
「ミケちゃんはともかくとして、他の子も随分と懐かれてますね。サトー様なら、良い父親になりそうです。わたしは部屋に戻りますのでごゆっくり」
オリガさんと別れ、お風呂へ。
脱衣場で子どもの服を脱がすが、まあはしゃいで中々言うことを聞かない。一人でも大変なのに、四人だと尚更だ。
前世では結婚していなかったから分からなかったけど、世の中のお父さんお母さんって、本当に凄いんだな。
「ミケ一番!」
「ララ二番!」
「リリ三番」
「ほらほら、湯船に入るのは体洗ってからだぞ」
服を脱ぎ終わってすぐに三人が湯船に突入しそうになったので、釘をさしておく。
レイアは俺と手を繋いでお風呂場に入っていく。
それを見た三人が「レイアちゃんずるい!」と叫んだが、あなた達はいの一番にお風呂場に走り出したでしょうが。
ちなみに俺は腰にタオルを巻いてある。
ミケの時はタオルを付けないが、他の三人は初対面なので巻かないわけにはいかない。
「頭も洗うよ」
「「「「はーい」」」」
ちょうど木の椅子が人数分あったので、俺の前に座らせて順々に洗っていく。
他の子は髪短いけど、ララは髪が長いから洗うのが大変だ。
女性は髪が長い人が多いけど、オシャレって苦労もあるな。
「ララとリリは羽も洗うからね」
「「はーい」」
やっぱり天使と悪魔で羽は違うな。
ララのは鳥の羽って感じだけど、リリのはまさにコウモリの羽って感じ。
面積もあるから、羽を洗うのも結構大変だそ。
よし、これで全て洗ったぞ。
「泡流すから、目をつぶっておけよ」
「「「「はーい」」」」
うんうん、素直な子で助かる。
さて、俺も体を洗わないと。
「今度は俺が体洗うから、湯船に入ってな」
「ミケ、お兄ちゃんの背中あらう!」
「ララも」
「リリも」
「……レイアも」
「うーん、それじゃお願いしようかな?」
「「「「うん」」」」
背中以外を急いで洗って、背中は子ども達に。
ミケはたまに背中洗ってくれるし、力があるから洗う分には問題はない。
「「うんしょ、うんしょ」」
「パパの背中おっきい」
対して他の三人は洗うのが大変だ。
あまり力が入ってない分、逆にくすぐったい。
でも、せっかく一生懸命やってくれているのだから、がまんがまん。
「よし、俺も泡流すよ。あー、また泡だらけだからお湯かけるね」
一生懸命洗ってくれたので、子ども達はまた泡だらけだ。
俺と一緒に泡を流す。
「ふぅー、気持ちいい。ちゃんと肩までお湯につかるんだよ」
「「「「はーい」」」」
泡を流して、みんなで浴槽へ。
俺が浴槽でくつろぐと、みんなピタリと寄ってきた。
「お風呂気持ちいいね」
「「お風呂久しぶり!」」
「……極楽極楽」
特に三人はお風呂が久々のようで、気持ちよさそうに湯船につかっていた。
がやがや。
おや? 脱衣場に誰が入ってきた?
入浴中の札にしていたはずだけど。
ごそごそごそ。
あれ? 服を脱ぎ始めたぞ。
もしかしてお風呂に入るつもり?
「あら、子どもの服が置いてありますね」
「もしかしたら、さっき脱いだ服を忘れたのでは? 全員新しい服に着替えてましたし」
「ふむ、多分そうじゃろう。入浴の札もかわっておったし」
「ほらほら、早く入りませんと」
「分かりましたから、お母様押さないで下さい」
嗚呼、どうも女性が複数来るぞ。
俺一人ならともかくとして、子ども達もいるから動けない。
しかも入浴中の札にしていたのに、誰かかえたな!
がらがらがら。
「「「「あっ」」」」
「「お姉ちゃん達だ」」
お風呂に入ってきたのは、リンさんとエステル殿下とビアンカ殿下。
ビアンカ殿下も含めて固まっている。
後ろにメイド服のサーシャさんがいる。
俺は急いで後ろに振り向く。
「なな、何でサトーさんがお風呂に?」
「いや、リンさんからお風呂空いたと言われたので」
「わたしは言ってないですよ。ずっとエステル殿下とビアンカ殿下といましたから」
リンさんが、かなり慌てながら言ってきた。
あれ? 確かにお風呂空いたと聞いたよな。
「でも、入浴中の札にはしてほしいよ」
「え? もちろん入浴の札にしてましたよ」
「あれ? じゃあ誰が札をかえたのかな?」
エステル殿下も困惑気味だ。
誰が札を変えたんだ?
「ふむ、今回は妾は関与しておらんぞ」
前回のお風呂事件の悪の片割れが、今回は関係無いと言ってきた。
ということは……
「サトーさん、お風呂空きましたよ」
「お母様、もしかして!」
「リンちゃんと声がそっくり」
「なるほどな、流石は親子。恐らく札もかえたのじゃな」
後ろ向いてよくわからんが、どうもサーシャさんが色々仕組んだらしい。
「お母様、何でこんなイタズラを!」
「ここのところ頑張ったサトーさんとリンちゃんにご褒美よ」
「何がご褒美ですか!」
わお、リンさんが激怒モードだよ。
まあ俺からしたらちらりとしか見えなかったが、確かに眼福だった。
でも、娘に加えて王女二人を巻き込まないほうが良いと思うなあ。
「ほほー、サトーにとっては眼福じゃったか」
「え!」
「まあ、スタイルには自信あるけどこういうのはちょっと恥ずかしいなあ」
ビアンカ殿下、分かってて言わないでください。
それからエステル殿下、なんでそんなに堂々としているんですか。
それよりもこちらは問題が起こっている。
「はふう……」
子ども達がのぼせそうだ。特にレイアがちょっとあぶない。
「あの、俺も子どもものぼせそう、ってかレイアが本当にヤバいので、そろそろ湯船から出たいのですが」
「あっ、それはまずいわね。取り敢えずこれを身に着けて」
「お母様、随分と準備がいいですね」
「あらー、リンちゃんが怖いわ。サトーさん、こっち向いていいわよ」
何やら後ろでごそごそして、サーシャさんから声がかかった。
振り向いたら、リンさんとエステル殿下はバスタオルを体にまいていた。
しかし何故かビアンカ殿下はスッポンポンだ。
「あの、何でビアンカ殿下は裸なんですか?」
「なに、妾はミケと変わらんぞ。もしかしてサトーは、そんな妾に欲情するのか?」
「しません!」
ったく、耳年増の幼女を相手にするのはつかれるよ。
それよりもミケ達がのぼせてフラフラなので、リンさんとエステル殿下でピストン輸送して、サーシャさんがすぐに着替えさせていく。
後で、水分を取らせよう。
俺もこのまま脱衣場に向って着替えよう。
すれ違いざま、リンさんが一言。
「お母様が申し訳ありません。お見苦しい物をお見せしました」
「いえ、結構な物を」
あ、やっちまった。
リンさんの顔が真っ赤になった。
急いで着替えて、子ども達をつれて廊下に出る。
廊下に出たところで、廊下に崩れ落ちた。
お風呂入ったのに、とってもつかれた。
そこに偶然通りかかったマリリさんから一言。
「あの、サトーさん。何やっているんですか?」
マリリさん、俺のことは少しそっとしておいて下さい。
みんな腕にぶら下がっているので、中々歩きにくい。
と、前からオリガさんが歩いてきた。
お風呂上がりなのか、珍しく髪をおろしている。
「あら、サトー様。この子達の付き添いですか?」
「はい、お風呂に入れてきます。いきなり四人の子持ちの気分です」
「ミケちゃんはともかくとして、他の子も随分と懐かれてますね。サトー様なら、良い父親になりそうです。わたしは部屋に戻りますのでごゆっくり」
オリガさんと別れ、お風呂へ。
脱衣場で子どもの服を脱がすが、まあはしゃいで中々言うことを聞かない。一人でも大変なのに、四人だと尚更だ。
前世では結婚していなかったから分からなかったけど、世の中のお父さんお母さんって、本当に凄いんだな。
「ミケ一番!」
「ララ二番!」
「リリ三番」
「ほらほら、湯船に入るのは体洗ってからだぞ」
服を脱ぎ終わってすぐに三人が湯船に突入しそうになったので、釘をさしておく。
レイアは俺と手を繋いでお風呂場に入っていく。
それを見た三人が「レイアちゃんずるい!」と叫んだが、あなた達はいの一番にお風呂場に走り出したでしょうが。
ちなみに俺は腰にタオルを巻いてある。
ミケの時はタオルを付けないが、他の三人は初対面なので巻かないわけにはいかない。
「頭も洗うよ」
「「「「はーい」」」」
ちょうど木の椅子が人数分あったので、俺の前に座らせて順々に洗っていく。
他の子は髪短いけど、ララは髪が長いから洗うのが大変だ。
女性は髪が長い人が多いけど、オシャレって苦労もあるな。
「ララとリリは羽も洗うからね」
「「はーい」」
やっぱり天使と悪魔で羽は違うな。
ララのは鳥の羽って感じだけど、リリのはまさにコウモリの羽って感じ。
面積もあるから、羽を洗うのも結構大変だそ。
よし、これで全て洗ったぞ。
「泡流すから、目をつぶっておけよ」
「「「「はーい」」」」
うんうん、素直な子で助かる。
さて、俺も体を洗わないと。
「今度は俺が体洗うから、湯船に入ってな」
「ミケ、お兄ちゃんの背中あらう!」
「ララも」
「リリも」
「……レイアも」
「うーん、それじゃお願いしようかな?」
「「「「うん」」」」
背中以外を急いで洗って、背中は子ども達に。
ミケはたまに背中洗ってくれるし、力があるから洗う分には問題はない。
「「うんしょ、うんしょ」」
「パパの背中おっきい」
対して他の三人は洗うのが大変だ。
あまり力が入ってない分、逆にくすぐったい。
でも、せっかく一生懸命やってくれているのだから、がまんがまん。
「よし、俺も泡流すよ。あー、また泡だらけだからお湯かけるね」
一生懸命洗ってくれたので、子ども達はまた泡だらけだ。
俺と一緒に泡を流す。
「ふぅー、気持ちいい。ちゃんと肩までお湯につかるんだよ」
「「「「はーい」」」」
泡を流して、みんなで浴槽へ。
俺が浴槽でくつろぐと、みんなピタリと寄ってきた。
「お風呂気持ちいいね」
「「お風呂久しぶり!」」
「……極楽極楽」
特に三人はお風呂が久々のようで、気持ちよさそうに湯船につかっていた。
がやがや。
おや? 脱衣場に誰が入ってきた?
入浴中の札にしていたはずだけど。
ごそごそごそ。
あれ? 服を脱ぎ始めたぞ。
もしかしてお風呂に入るつもり?
「あら、子どもの服が置いてありますね」
「もしかしたら、さっき脱いだ服を忘れたのでは? 全員新しい服に着替えてましたし」
「ふむ、多分そうじゃろう。入浴の札もかわっておったし」
「ほらほら、早く入りませんと」
「分かりましたから、お母様押さないで下さい」
嗚呼、どうも女性が複数来るぞ。
俺一人ならともかくとして、子ども達もいるから動けない。
しかも入浴中の札にしていたのに、誰かかえたな!
がらがらがら。
「「「「あっ」」」」
「「お姉ちゃん達だ」」
お風呂に入ってきたのは、リンさんとエステル殿下とビアンカ殿下。
ビアンカ殿下も含めて固まっている。
後ろにメイド服のサーシャさんがいる。
俺は急いで後ろに振り向く。
「なな、何でサトーさんがお風呂に?」
「いや、リンさんからお風呂空いたと言われたので」
「わたしは言ってないですよ。ずっとエステル殿下とビアンカ殿下といましたから」
リンさんが、かなり慌てながら言ってきた。
あれ? 確かにお風呂空いたと聞いたよな。
「でも、入浴中の札にはしてほしいよ」
「え? もちろん入浴の札にしてましたよ」
「あれ? じゃあ誰が札をかえたのかな?」
エステル殿下も困惑気味だ。
誰が札を変えたんだ?
「ふむ、今回は妾は関与しておらんぞ」
前回のお風呂事件の悪の片割れが、今回は関係無いと言ってきた。
ということは……
「サトーさん、お風呂空きましたよ」
「お母様、もしかして!」
「リンちゃんと声がそっくり」
「なるほどな、流石は親子。恐らく札もかえたのじゃな」
後ろ向いてよくわからんが、どうもサーシャさんが色々仕組んだらしい。
「お母様、何でこんなイタズラを!」
「ここのところ頑張ったサトーさんとリンちゃんにご褒美よ」
「何がご褒美ですか!」
わお、リンさんが激怒モードだよ。
まあ俺からしたらちらりとしか見えなかったが、確かに眼福だった。
でも、娘に加えて王女二人を巻き込まないほうが良いと思うなあ。
「ほほー、サトーにとっては眼福じゃったか」
「え!」
「まあ、スタイルには自信あるけどこういうのはちょっと恥ずかしいなあ」
ビアンカ殿下、分かってて言わないでください。
それからエステル殿下、なんでそんなに堂々としているんですか。
それよりもこちらは問題が起こっている。
「はふう……」
子ども達がのぼせそうだ。特にレイアがちょっとあぶない。
「あの、俺も子どもものぼせそう、ってかレイアが本当にヤバいので、そろそろ湯船から出たいのですが」
「あっ、それはまずいわね。取り敢えずこれを身に着けて」
「お母様、随分と準備がいいですね」
「あらー、リンちゃんが怖いわ。サトーさん、こっち向いていいわよ」
何やら後ろでごそごそして、サーシャさんから声がかかった。
振り向いたら、リンさんとエステル殿下はバスタオルを体にまいていた。
しかし何故かビアンカ殿下はスッポンポンだ。
「あの、何でビアンカ殿下は裸なんですか?」
「なに、妾はミケと変わらんぞ。もしかしてサトーは、そんな妾に欲情するのか?」
「しません!」
ったく、耳年増の幼女を相手にするのはつかれるよ。
それよりもミケ達がのぼせてフラフラなので、リンさんとエステル殿下でピストン輸送して、サーシャさんがすぐに着替えさせていく。
後で、水分を取らせよう。
俺もこのまま脱衣場に向って着替えよう。
すれ違いざま、リンさんが一言。
「お母様が申し訳ありません。お見苦しい物をお見せしました」
「いえ、結構な物を」
あ、やっちまった。
リンさんの顔が真っ赤になった。
急いで着替えて、子ども達をつれて廊下に出る。
廊下に出たところで、廊下に崩れ落ちた。
お風呂入ったのに、とってもつかれた。
そこに偶然通りかかったマリリさんから一言。
「あの、サトーさん。何やっているんですか?」
マリリさん、俺のことは少しそっとしておいて下さい。