「ミケ、とりあえずバトルハンマーしまうから、こっちに戻してね」
「はーい!」

 ミケからバトルハンマーを返してもらい、アイテムボックスにしまいます。
 ……よくこんな重いもの振り回せるなあ。
 改めてミケの怪力に驚きつつ、とりあえず街に行くために、アイテムボックスから地図を取り出した。
 お、今いる位置が印つくのか。これは便利。
 太陽の位置が今ここだから……

「シルにミケ。さっき馬車が向かった方角に街があるみたいだ。まずはそっちに行ってみよう」
「了解だぞ、主人」
「街に行くんだ、やった!」

 シルとミケも了解してくれたので、街に行くことに。
 アイテムボックスに色々入っているので、野宿になっても大丈夫!
 道中はゆっくり歩いて行きます。

 気温も暖かく風も強くないので、歩くにはちょうど良い環境です。
 ミケは鼻歌の様な感じでにゃーにゃー言いながらスキップしています。
 見ていてもとっても可愛いです。
 シルの方も尻尾をゆらゆらとして機嫌よさそうです。

 街道沿いには結構大きな川も流れていて、時々休む時にみんなで川の中を覗いたりと、のんびりゆっくりと歩いて行きます。
 
 そうこうしている内に、陽も沈みそうです。
 今日はこの辺で野宿となりそうです。
 
「シル、ミケ。今日はこの辺りで休むようにしよう。野宿の準備をするぞ」
「分かったぞ、主人」
「わーい、お兄ちゃんとキャンプだ!」

 そういえば、ミケも元の世界は一緒だから、キャンプという言葉は知っていたか。

「主人、あのあたりが良いのでは?」
「お、シル流石だな! 平べったくていい場所だ」

 シルが街道沿いにテント張るのにいい場所を見つけてくれた。
 人為的な感じもあるので、前に誰かが使ったのかな?

「シルは、この辺りを警戒してくれ。ミケは小枝とか集めてくれるかな?」
「主人、了解だぞ」
「はーい」

 みんなが色々動いている間に、俺はテント張りと今晩の晩御飯の支度だ。
 ふふふ、何を隠そうこの俺は、実はソロキャンプの達人だ!
 ……可愛い女の子とキャンプしたかったなあ……