私の高校3年間は、あっという間でもう一度やり直したいと思う3年間だった。


私は少女漫画の受け入りで、高校に入ればきっと楽しくてキラキラとした青春が待っているのだとそう信じて疑わなかった。


いざ入ってみた高校では、積極的に体育祭実行委員を務めたり、部活動に励んだりと、高校生活を楽しもうと自ら行動した。
その結果、三年間続けた委員会も部活動も、私の中ではいい思い出となり楽しい学校生活を送ることができた。


友達も、仲が悪くなった子もいれば、最初は苦手だと思っていたのに話してみたら意外と気が合う子で仲良くなれたり、これから先もずっと仲良くしたいとそう思える親友に出会うことだってできた。

親友と夜遅くまで遊び回って、趣味について語り合って、ムカついたことや辛いこと楽しいことなんかを尽きることなく話して。
そんな何気ない日常でさえ、“高校生”は何をしていても楽しかった。


だけど、そんな高校生活が終わりに近づいてきた高3の二学期。

進路も決まり、あとは卒業を待つだけのそんな時期に私はどこか物足りなさを感じていた。
その物足りなさは、入学してからずっと胸の奥にあった私が気づかないようにしていた想い。


私の大好きな少女漫画の世界になくてはならないもの。それは“恋”だ。


私は高校生になってから二人の男の子とお付き合いをした。

一人目は一目惚れをした同級生の特進の男の子。
二人目は想いを一途に伝えてくれた一つ下の後輩。

どちらも本当に好きだった。それでも、何かが足りない気がしてすぐに別れてしまった。