死霊に知性があったのも驚きだが、死霊と友達になったとは…。

「っう」

後ろで小さなうめき声がして、慌てて手紙から目を離して桜さんの近くへ行く。

「桜さんっ」

「…あ、あなたは?」

桜さんは目を開けて、しっかりと私を見据える。

声は力なく掠れているが意識が戻って良かった。

「修一です。あなたの夫の…」

「あぁ…、確か祓い師、の…って、っ梅さんは!?」

「お、落ち着いてください。梅さんとは、あの死霊のことですか?」

起き上がろうとするのを止めて再度、横たわらせる。

「そ、そうですっ。わ、私たちずっと一緒に居たんです…っ」

「…申し訳ありません。私が除霊してしまいました。なのでもう、ここには…」

「あ…、そう、ですか」