「ねねちゃん。今まで離れていた分、これからは……」
「うん、しずちゃん。これからは……ずっとずっと、みんなで一緒にいようね」
私とねねちゃんは顔を見合わせて笑い合った。
ねねちゃんとこれからどんな関係になれるのか、大切に育てていきたいものがもうひとつ増えた気分だった。
「ねえ。ねねちゃん、指切り……しよう」
私は立ち上がって、左手の小指を差し出した。
「これから先、どんなことがあっても、私たちが私たちのままでいられるように。辛くて苦しいことがあっても、一番大切なことだけは絶対に忘れないように……」
どれだけ離れていても。どれだけ時が過ぎても。
「ねねちゃんに、ずっと見届けてほしいから」
「えへへ……。じゃあ、わたしも約束するねー」
ねねちゃんも立ち上がり、私の小指に自分の小指を絡ませる。
「わたしはしずちゃんのことを見守り続けるから。助けが必要な時はすぐに駆けつけるし、それにはるくんたちのことで困った時は、一番近くから声をかけられるような――そんな親友になってみせるからー」
指と指を絡ませて、私たちは想いと誓いを交わす。
歌うように身をすり寄せては、奏でられる葉の音色。
それは、私たちだけの大事な約束だった。