ねねちゃんの驚きは私にも分かる。
春陽くんとはるくんはそっくりだ。
声が、容姿が、さりげない仕草が、明るくて穏やかな性格が。
春陽くんを構成する要素、全てがどうしようもなく、苦しいくらいに、はるくんに似すぎている。
全てが瓜二つだと言ってもいいほどだった。
「信じられなかったのは私の同じだったから。実際にもう一人の春陽くん――秋斗くんに会ったら、少し信じられるかもしれない」
「秋斗くん……?」
「秋斗は俺の相方。同じ魂を宿している双子の兄弟みたいな感じだな」
ねねちゃんの戸惑いを察したのか、春陽くんが念押しするように言った。
「ねねちゃん。春陽くんが『共依存病』の進行で困っているの。春陽くんの時の時間が減っている。このままだと……春陽くんは秋斗くんとして生きていくことになって、春陽くんの存在は消えてしまうことになる」
初めて春陽くんと、秋斗くんと出逢ったときのような衝撃は――時間をかけ、経験を積み重ねて変化し、胸を苦しくさせるほど、強いものへと変わっていた。
「だから、お願い。ねねちゃんのお母さんの占いで……春陽くんの時間を取り戻す方法のヒントを見つけたいの」
「……うん、分かった。立ち話もなんだし、しずちゃん、はるくん……じゃなくて春陽くん、上がって」
「ねねちゃん、ありがとう」
ねねちゃんはそう言って、家の中へと招き入れてくれた。