隣に座っていた男――雪永も立ち上がる。
雪永は伶龍が折れたあと、新たに授かった刀で、物静かでおとなしく、切れ長な目が涼やかなイケメンだ。
きっと初めて刀を授かったあの日、伶龍ではなく彼が顕現していれば、私は大喜びしていただろう。
しかし今は、俺様で傍若無人だった伶龍が懐かしい。
「行くよ」
「はいっ!」
私が走り出すと雪永もついてくる。
すぐに穢れ本体が見えてきた。
私が弓を射る間、雪永は指示をしなくても穢れの攻撃から私を守ってくれる。
「雪永!」
「はいっ!」
核が露出し、彼へ指示を出す。
雪永が走り出したのと同時に、御符をセットした矢を射た。
御符が核に貼り付き、雪永が叩き切る。
すぐにピシリとヒビが入り、核は崩壊した。
「お疲れ様でございました」
「雪永もお疲れ」
仮設司令所に戻ってきて、雪永が労ってくれる。
伶龍と違い雪永は手順を無視して御符が貼られる前に核を切ったりしない。
もちろん、喧嘩もしない。
それが当たり前なのに、物足りなく思っている自分に苦笑いしてしまう。
「お疲れ様でした。
今回も見事な戦いぶりでしたね」
雪永は伶龍が折れたあと、新たに授かった刀で、物静かでおとなしく、切れ長な目が涼やかなイケメンだ。
きっと初めて刀を授かったあの日、伶龍ではなく彼が顕現していれば、私は大喜びしていただろう。
しかし今は、俺様で傍若無人だった伶龍が懐かしい。
「行くよ」
「はいっ!」
私が走り出すと雪永もついてくる。
すぐに穢れ本体が見えてきた。
私が弓を射る間、雪永は指示をしなくても穢れの攻撃から私を守ってくれる。
「雪永!」
「はいっ!」
核が露出し、彼へ指示を出す。
雪永が走り出したのと同時に、御符をセットした矢を射た。
御符が核に貼り付き、雪永が叩き切る。
すぐにピシリとヒビが入り、核は崩壊した。
「お疲れ様でございました」
「雪永もお疲れ」
仮設司令所に戻ってきて、雪永が労ってくれる。
伶龍と違い雪永は手順を無視して御符が貼られる前に核を切ったりしない。
もちろん、喧嘩もしない。
それが当たり前なのに、物足りなく思っている自分に苦笑いしてしまう。
「お疲れ様でした。
今回も見事な戦いぶりでしたね」