祖母に襲いかかる足を防いでいる私もへとへとだが、集中して矢を打っている祖母はもっと大変なはず。
さらに祖母が矢を三本打ち、ようやく赤く輝く核が姿を現した。
「威宗!」
「はっ!」
祖母が呼ぶと同時に威宗がビルの縁を蹴り、穢れへと大きく跳躍する。
――うおおおぉぉぉぉぉん!
祖母が御符を矢にセットして弓につがえると、最後のあがきとばかりに足が一気に襲ってきた。
「伶龍!」
「任せろ!」
伶龍が踊るように次々に足を叩き落としていく。
私もそれを、援護した。
その中で祖母が矢を放ち、核へ命中する。
瞬間、威宗が核を切り捨てた。
「やった……!」
さらさらと核は崩壊していった……が。
「……え?」
全員が目を見張り、穢れを見ていた。
「なんで、消えないの!?」
核が崩壊すれば、穢れは消えるはずなのだ。
なのに、その気配はまったくない。
それどころか半分ほどまで抉れていた蟲はまた集まってもとの形になり、ずり、ずりっと何事もなかったかのように前進を続けている。
「どういう、こと?」
なにが起こっているのか理解できず、誰もが呆然と立ち尽くす。
さらに祖母が矢を三本打ち、ようやく赤く輝く核が姿を現した。
「威宗!」
「はっ!」
祖母が呼ぶと同時に威宗がビルの縁を蹴り、穢れへと大きく跳躍する。
――うおおおぉぉぉぉぉん!
祖母が御符を矢にセットして弓につがえると、最後のあがきとばかりに足が一気に襲ってきた。
「伶龍!」
「任せろ!」
伶龍が踊るように次々に足を叩き落としていく。
私もそれを、援護した。
その中で祖母が矢を放ち、核へ命中する。
瞬間、威宗が核を切り捨てた。
「やった……!」
さらさらと核は崩壊していった……が。
「……え?」
全員が目を見張り、穢れを見ていた。
「なんで、消えないの!?」
核が崩壊すれば、穢れは消えるはずなのだ。
なのに、その気配はまったくない。
それどころか半分ほどまで抉れていた蟲はまた集まってもとの形になり、ずり、ずりっと何事もなかったかのように前進を続けている。
「どういう、こと?」
なにが起こっているのか理解できず、誰もが呆然と立ち尽くす。