「優弥ー、起きて朝だよ」

ベッドの上で布団に包まって眠る恋人を起こすのは、一緒に暮らす前からの日課だ。

「…ん、シュウ?抱っこぉ」

こう言って僕に両手を伸ばすのもいつものこと。

「もー、甘えんぼか」

仕方ないという素振りを見せながら、恋人を抱き起すのも、

そして起こすとすぐに唇を重ねるのも、

その後におはようと言い合うのも、いつものこと。

いつもの、幸せな日々。

「愛してるよ」

「僕も、あ、愛してる…」

優弥と出会って三年が経つというのに、僕は未だこういう事には不慣れでいる。

どうしても照れてしまい、顔を真っ赤にして俯いてしまうのだ。