ホームズとポアロ 〜アンソレイエ学園事件簿〜

再び図書室の灯りが戻ったのは、夜も深まった頃だった。

四人はペンダントに刻まれた【V-Ⅲ】の意味を探るべく、閲覧机に地図と資料を並べていた。

「Vって、やっぱりヴァレンタインのV……?」

セレネが手帳にメモをとりながら言う。

「可能性は高い。でも、ローマ数字のⅢが気になる」

リベルタが指で数字をなぞる。

「校内地図でVがつく場所、他にもないかな?」

アルテミスが古い館内図のコピーを広げると、ティリットが指を差した。

「これ、見て。V棟ってあるよ。現在は使用停止、旧理科実験棟だって」

地図の端、木々に囲まれたエリアに、小さく記されたその名。

「校舎のメイン導線から外れてる。これは、目立たなくて都合がいいわね」

アルテミスの声に、セレネも頷いた。

「V棟に行ってみよう。Ⅲは、その中の第三書架のことかもしれない」