『そう。あなたの願いの感情を消す代わりになるもの、あなたにとって残酷なことを振り落とすの。』

「残酷……?それってどんなものなの?」

『それは、教えられないわ。』
フフッと見下すような冷たい笑いが耳を揺らす。

『さあ、響川桃空(ひびかわとあ)さん。あなたは、どうする……?』

本当に悪魔の囁きだ。

これを見た人が悪魔の囁きという言葉を広めたんじゃないかっていうくらい人を誘惑するような甘さとあなたなんてどうでもいいのよっていう冷たさを孕んでいる。