「は、はい。あの姉様は……」
「もう行動に移しておりますわよ」
「え?」

僕と蒼は新城の方をみる。

「トウマ様ぁ、私は本気で貴方を狙いますわぁ。そして、ゆくゆくは」

目をとろんとさせながら新城を抱きしめている。
暴れても無駄なのか、それとも思考を放棄しているのか動こうとしない。

「あれ?姉様、もしや、トウマ、息をしていないのでは?」

蒼の言葉に僕は新城を見る。
緋の胸の中にいてしっかりと抱きしめられている。
標準男子高校生よりも身長が低い新城は彼女の胸の中。
いや、こんな漫画みたいな。

「いや、本当だ!?」
「それ以上は!」

慌てだす僕達をみて四葉はくすくすと笑っていた。