ほんの少しの間の筈なのに久しぶりに思えるやり取り。

「ふ、ふざけているのか?」

水を差すように誘が叫ぶ。

「否定はしないな。どうせ、この騒動も終わりだ」
「終わり?ふざけないでよ」

殺意に染まった目を向ける誘に対して新城はいつもの態度で対峙する。

「数が多ければいいというわけじゃない。ボクは最強と言われる九尾の力を」
「あの時は不意打ちを受けましたが」

新城と誘の間に四葉が割り込む。

「たかだか数十年程度で九尾の力を会得したからといって調子に乗らない事です」

ニコニコと微笑んでいる四葉。
だが、その目は笑っていない。

「生意気な。叩き潰してやるよ。老婆」
「天狗の鼻をへし折ってあげましょう。小娘」