「ごめん……その、森が迷路みたいに複雑で」

差し出される手を凍真は握りしめる。

「それで……僕は何をすればいい?新城」

深く理由を聞かず、己のすべきことを聞いてくる。
そんな“相棒”へ凍真は不敵な笑みを浮かべて伝えた。

「因縁に決着をつける。遅れた分、馬車馬のごとく働いてもらうからな」
「わかった」

迷わずに頷いた雲川丈二。
遅れてやってきた相棒の姿をみながら凍真は告げる。

「さっさと終わらせるぞ」