僕が月に捧げた願いと、君が月に捧げた願いは正反対で神様も叶え方が分からなかったのかもしれない。

でも神様だって、叶えようとしてくれたみたい。

だから、半分ずつ、叶えてくれた。

僕の体は死なないけど、〝僕〟は死ぬ。
彼女の体は死んでしまうけど、〝彼女〟は死なない。
体を、入れ替えたみたい。

だからたぶん、いや、絶対。

僕らはまた、来世でも会えるね。

だって君が。

あの日の月に、願ったから―。