秒針が12を通り過ぎた時。

月が翡翠色に光り輝いた。

僕は、願う。

『僕が死んでも良いから、彼女は生きれますように―。』

彼女が何を願ったかはわからない。
でもその後僕らは来た道を引き返し、朝の駅で別れた。

―その後、彼女は学校に来なかった。

連絡先を交換しておいて良かった。彼女の親御さんからもう危ないとの連絡が入ったのは年があけた6月。
僕は、病院へ走った。そして駆け寄った。
彼女は言った。

願い事、教えてあげる。

と。

『私はちゃんと死ぬから、来世でも君と出会いたい―。』

涙が溢れた。頬を伝った。
「…またね」
それが最後の一言。彼女が目を閉じた時、眼の前が真っ暗になった。あの教会のまわりは花で満ちていた。同じような光景。空色の、花々。

僕という人間は、死んだ―。