■主要人物のキャラクター紹介

〇 弥永司郎(いやながしろう)35歳 男性 ★主人公
地球から流れ着いた動物行動学の准教授。若くして出世したそれなりに優秀な学者だが、全然そんな風には見えない陰キャ風の外見。ペタッと貼り付くような短髪に、三白眼。全然顔はよくない。人間が苦手だから動物に愛情を注いでいるうちに学者になり、学生たちを指導するうちに人見知りも改善されてきた。鈍いが優しい常識人。背が高く、動物を取り押さえることで鍛えられたので筋力もある。地球に帰りたい気持ちもないではないが、魔物に対して学者としての好奇心が勝ってしまい、日々わくわくしながら野生魔物を観察している。
年齢が高めなので、後述の三姉弟が父性を感じて懐いてくれる。作中ではナトゥラットが持ち込んだ魔術器に狂わされた魔物たちの異常行動を解決し、島での地位を高めていく。相手を思い遣る心があるので、人付き合いの苦手な本人に意図せず信頼されやすいところが、女性の心を掴むかもしれない。

〇 セリュナ 17歳 女性 ★ヒロイン①
主人公を海岸で拾い、保護してくれた少女。褐色肌で発育もよくてとっても可愛い。天真爛漫な性格で、警戒心がなさすぎるのがちょっと心配。海難事故で両親を亡くしているので、一家の長として頑張っている。弥永の助手として活躍する。頑張り屋で献身的。そのうち弥永に思いを寄せるが、自分でもそのことに気付いていないまま恥じらうのが可愛い。とはいえまだ子供なので、弥永にも恋愛対象としては見てもらえないため、そのことに不満を抱いたり葛藤したりする。

〇 ラト 14歳 男性
セリュナの弟。ゲスというか、ニヤニヤしながら「おぬしも悪よのぅ」とか言ってくる下心を隠さないタイプの少年。男親がいないのを寂しく思っていたのか、弥永にいち早く懐き、意気投合する。弥永の相棒ポジション。

〇 ルユーナ 10歳 女性
セリュナの妹。三姉弟の末っ子だが、ひとりだけ髪が白い(続編があればそのうちネタに使いたい)。生まれてすぐに両親が亡くなったため、感情の起伏が少なく育ってしまった。口数が少なく、表情にも乏しいが、超絶美少女。そのうち弥永に父性を感じて懐くようになる。かわいい。

〇 マリベル 24歳 女性 
セリュナたちを気に掛ける、島の女性。漁師の父と二人暮らし。最初は弥永を不審がっているが、そのうち惚れてくれる(といいな)。はっきりと物を言う、警戒心高めの性格。面倒見がよく、一度慣れると母性が溢れ出てしまう。弥永の常識人っぷりに心を許し、三姉弟を任せてくれるようになる。島のコミュニティーとの橋渡し役をしてくれる。

〇 ジナイディア・ルー 20歳 女性 ★ヒロイン②
セイレン族の族長の次女。美しい銀髪と紫がかった鱗を持つ。性格はキツくて毒舌。というのは族長の娘という立場や、ノマンたちへの敵対心からくるもので、心を開けば優しくなるかもしれない。「ノマンがドラゴンを目覚めさせようとしている」と聞き、ノマンに対抗する隊を率いる。弥永に説得されて協力してくれるようになる。セイレン族との橋渡し役。弥永を海中に引きずり込み、キスで酸素を送ってくれるシーンが書きたい……。

〇 コーリアス 28歳 男性 ★敵役
ナトゥラットの代表として活動するノマンの男性。朗らかで人当たりがよく、一見悪人には見えない。というよりも、本心から魔物のことを思って活動しているので、本人もやっていることが悪だとは思っていない。ドラゴンを封印するのは人間のエゴだと思い込んでいる。イルカは可哀想だから食べられないけど、ウナギは絶滅危惧種になっても食べるタイプの人。こっそり島に魔術器を持ち込み、ドラゴンを目覚めさせようとするトラブルの元凶。

〇 ヌシハー 34歳 男性 ★敵役
ナトゥラットで活動するノマンの男性。厳つい外見と恵まれた体躯を持っている。自然保護というより、ドラゴンへの憧れで活動に加わっている。魔術器を操作しているのはこいつ。コーリアスの影に隠れてやりたい放題やっている。魔術器を用いて持ち込んだ魔物や海洋魔物たちを従え、物理的に主人公たちに立ちはだかる。