コンセプト:南の島のスローライフを楽しみながら、生き物の生態についてもちょっと学べる異世界ファンタジー


■物語の世界観

地球に近い生態系構造をした異世界。エネルギーのひとつに「魔力」という概念が存在する。「魔力」は人間(ノマン)以外の生き物・種族・一部の微生物が体内で生成することができる。魔力を生成する微生物たちの死骸が蓄積し、石化した鉱石を「魔石」と呼ぶ。魔力は主に空を飛ぶ、水中に長く留まるなど生命活動に使われているが、「魔石」を用いた道具によって生命維持とは別の用途(攻撃や治癒、鑑賞など)に用いる「魔術」という技も生み出されている。

舞台は大洋の真ん中にぽつりと浮かぶ南の島、キートラ島(モデルは小笠原諸島父島)。
周囲2,000キロ以上に他の島はなく、完全に孤立した海洋島である。南北に長い形をしているが、集落は北部に2か所あるのみで、南部はほぼ手付かずの自然が広がっている。一周するのに車なら約30分程度だが、陸上の乗り物が発達しておらず、南部にも道が通っていないため、実際はもっと時間が掛かる。
文明水準はやや遅れている。東部の海岸で魔石が採れるため、魔術器を用いたインフラは最低限設備されているが、火起こしは手動。テレビやラジオに該当するものもないので、通信においても外界とは遮断されている。捕鯨船(のようなもの)の中継地にされており、その関係で外国との繋がりは最低限持っていて、魔術器は彼らによってもたらされた。主な産業は水産業、というより自給自足。
物語の肝要ともなる、島の成り立ちについて。太古の昔から生息するドラゴン(姿かたちは亀に近い)の背に成り立った島。現存する最後の一頭であり、主食は魔力性浮遊生物(プランクトン)。極力動かないことでエネルギー消費を抑え、長寿化している生物で、寿命の桁が違いすぎるために島になってしまった。あまりに巨大なために、島民たちはこの島がドラゴンだなんて気付いていない。一応ドラゴンのことを示す民話は残っているものの、誰も真実だと思っていない。
生態系モデルも小笠原諸島を参考。頂点に中型の猛禽類(かわいい)、あとは小動物が多かったが、捕鯨船によって持ち込まれた中型の哺乳類(もふもふ)が根付いてしまった。全体的に色鮮やかで丸っこい生き物が多い。かわいい。海にはイルカ(のようなもの)が生息しており、言語は話さないが慣らせば意思の疎通が図れる。かわいい。

ノマン:人間とほぼ同じ。この世界で唯一、体内で魔力を生成することができない生き物。言い換えれば、魔力の補助なしでも生きられるということであり、最もこの世界の環境に適している姿かたちをしていると言われる。特筆すべきはその適応力の高さで、なんでも食べるし割とどこでも生きられる。

セイレン:人魚族。一説によれば、ノマンが水中で生きるために魔力生成を身に付けた姿である(セイレン族はノマンを見下しているので、この説を否定している)。上半身はノマン、下半身は魚。魔力によって水中呼吸を可能にしているため、エラはない。男女ともに美しく、規律に厳しく保守的。

ナトゥラット:主にノマンで構成される、新興の自然崇拝集団の一派。今作の敵役。この島がドラゴンであるという噂を聞きつけ、「ドラゴンを封印して背中に住むとか虐待だ!」という思想の元にやってきた。魔術器を使ってドラゴンを目覚めさせようとしている。