私の身内や私自身の経験を踏まえてこしらえた病状です。もちろん全ての方が章乃と同じ運命を辿る訳ではありません。今ではずっと医学も進歩していますし、かなりの確率で改善するものと思われます。章乃は稀な不運が重なったのです。ですから、死因もぼかしてあります。もし、読まれて不快な気持ちに襲われたなら、ここにお詫び申し上げます。

 それから、実名で登場させた人物が一人だけいます。(読み方は違いますが)
 その人は若くしてこの世を去られました。せめて小説の中だけでも幸せになってほしいとの作者の一存からです。