文化祭当日は少し曇ってはいたけど晴れ間もあり過ごしやすい日だった。
生徒たち全員が見守る中、体育館で開会式が始まった。
ステージ上では、白浜くんたち生徒会のメンバーによる寸劇が行われている。
私はいつものように最前列でカメラを構え、白浜くんが出てくるのを待った。
白浜くんは白い王子様風の衣装を着て登場した。
恐らく普通の高校生であんなにも王子様の衣装が似合うのは彼くらいのものだろう。
私が夢中でシャッターを切っていると、白浜くんは剣を高く掲げながら宣言をした。
「――それでは、これから文化祭を始めます!」
同時にくす玉が割れ、『文化祭開幕』の文字が出てくる。
わああああっ。
地響きのような歓声が上がる。
開会式は大成功。大盛り上がりで文化祭は始まった。
私たちのクラスがやるのは焼きそばの屋台。
めんどくさいけど、クラスにいる間は白浜くんのことも、紬くんのことも考えなくて済むから何となく気が楽。
「いらっしゃいませー」
「焼きそば、いかがですか!」
私は大量のキャベツを切りながら、焼きそば作りに没頭していた。
「花ーっ、キャベツまだある?」
沙雪ちゃんに声をかけられる。
「うん、こっちにあるよ」
私がキャベツの入ったダンボールを沙雪ちゃんに渡していると、急に屋台がザワつきだした。
「白浜くん!」
「白浜くーん!」
えっ!?
生徒たち全員が見守る中、体育館で開会式が始まった。
ステージ上では、白浜くんたち生徒会のメンバーによる寸劇が行われている。
私はいつものように最前列でカメラを構え、白浜くんが出てくるのを待った。
白浜くんは白い王子様風の衣装を着て登場した。
恐らく普通の高校生であんなにも王子様の衣装が似合うのは彼くらいのものだろう。
私が夢中でシャッターを切っていると、白浜くんは剣を高く掲げながら宣言をした。
「――それでは、これから文化祭を始めます!」
同時にくす玉が割れ、『文化祭開幕』の文字が出てくる。
わああああっ。
地響きのような歓声が上がる。
開会式は大成功。大盛り上がりで文化祭は始まった。
私たちのクラスがやるのは焼きそばの屋台。
めんどくさいけど、クラスにいる間は白浜くんのことも、紬くんのことも考えなくて済むから何となく気が楽。
「いらっしゃいませー」
「焼きそば、いかがですか!」
私は大量のキャベツを切りながら、焼きそば作りに没頭していた。
「花ーっ、キャベツまだある?」
沙雪ちゃんに声をかけられる。
「うん、こっちにあるよ」
私がキャベツの入ったダンボールを沙雪ちゃんに渡していると、急に屋台がザワつきだした。
「白浜くん!」
「白浜くーん!」
えっ!?