アユ先生は白浜くんの肩をポンポンと叩き、ニッコリと笑った。

「それじゃ、今日の放課後も待ってるわね」

 今日の放課後もって、いつも放課後に会ってるってこと?

 最近、うちで夕ご飯を食べないのは、文化祭の準備で忙しいからだって言ってたのに。

 それに、夜に車で送ってもらったって……。

 胸のモヤモヤが止まらない。

 まさか、本当にアユ先生と付き合ってるの?

「な、なんですか、あれ! どうなってるんですか!?」

 紬くんも興奮した様子で私の腕を引っ張る。

「そんなの、私が知りたいよ」

 なぜだろう。胸が張り裂けそう。

 白浜くんが、こっそり放課後にアユ先生と会ってた。

 アユ先生の車に乗って、二人で夜遅くに帰ってた。

 二人で笑い合って、本当に仲良さそうにしてた。

 あの二人は付き合ってるの?

 もしかして、白浜くんが私に付き合ってるフリをして欲しいって言ったのは、アユ先生と付き合ってることを隠すため?

 教師と生徒で禁断の関係だから……。