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「見て見て、あの子だよ」
「えー、全然可愛くないじゃん」
「本当。白浜くんと釣り合わないよ」

 廊下を歩いていると、知らない人からのそんなヒソヒソ声が聞こえてくる。

 日報に載っていた写真は私の顔がわかるほどはっきりとは映っていなかった。

 でも時間が経つにつれ、私の顔がSNSや裏サイトにさらされ、学校中に広まってしまったらしい。

 クラスの子たちは納得してくれたけど、どうやらそうじゃない子のほうが多いみたいだ。

 まあ、分かってはいたけどね。私と白浜くんじゃ釣り合わないし。

 だけどまさかこんなにも肩身が狭いだなんて。

 私が身を縮こまらせながら教室を移動していると、急に後ろから声をかけられた。