ラジオから低い声が流れてきた。
「……今日の天気は雨。明日も雨。そしてしばらくその天気が続くでしょう……」
ルネはうんざりしてため息を吐いた。
最近はこんなふうで、たまに晴れてもそのあとは何日も雨が続いた。
「……ランスでの遺跡調査ですが、また新たに本が出てきたとのことです……」
ルネはまたラジオに耳を傾けた。
「……この遺跡の発見は世界を大きく変えました。本の解読が待たれますね……」
そしてラジオは次の話題に移った。
ルネが連合国に来て一年が過ぎようとしていた。
「来月の聖夜祭なんだが、少し手伝ってくれないかい?」
礼拝から戻ってきたコットンがルネに言った。
「でも僕はユニオン会のこちらとは会派が違います」
「承知だよ。君が嫌なら無理にとは言わないけれど」
ルネのいた施設はイスト派のローム会に属していたためルネもその会派を信仰していた。
ただ、ルネ自身はあまり信仰に熱心というわけでもなく、施設を出てからは塔への礼拝のほかはほとんど宗派の儀式に参加したことがなかった。
しかししばらくコットンやジョンとともにユニオン会の寺院と密接に過ごしてきたことで徐々に信仰と儀式に興味を持ちはじめていた。
「僕でよろしければ」
「……今日の天気は雨。明日も雨。そしてしばらくその天気が続くでしょう……」
ルネはうんざりしてため息を吐いた。
最近はこんなふうで、たまに晴れてもそのあとは何日も雨が続いた。
「……ランスでの遺跡調査ですが、また新たに本が出てきたとのことです……」
ルネはまたラジオに耳を傾けた。
「……この遺跡の発見は世界を大きく変えました。本の解読が待たれますね……」
そしてラジオは次の話題に移った。
ルネが連合国に来て一年が過ぎようとしていた。
「来月の聖夜祭なんだが、少し手伝ってくれないかい?」
礼拝から戻ってきたコットンがルネに言った。
「でも僕はユニオン会のこちらとは会派が違います」
「承知だよ。君が嫌なら無理にとは言わないけれど」
ルネのいた施設はイスト派のローム会に属していたためルネもその会派を信仰していた。
ただ、ルネ自身はあまり信仰に熱心というわけでもなく、施設を出てからは塔への礼拝のほかはほとんど宗派の儀式に参加したことがなかった。
しかししばらくコットンやジョンとともにユニオン会の寺院と密接に過ごしてきたことで徐々に信仰と儀式に興味を持ちはじめていた。
「僕でよろしければ」