【原文】
世の人相逢時、暫も黙止する事なし。必ず言葉あり。その事を聞くに、多くは無益の談なり。世間の浮説ふせつ、人の是非ぜひ、自他のために、失多く、得少し。
これを語る時、互ひの心に、無益の事なりといふ事を知らず。
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【現代版訳】
「ナツキって、なんかうざくない?」
「あー分かるー」
「てか、この間マミが彼氏取られたって泣いてたよ」
「えっ、マジで? やばー」
「だよね〜。もう仲良くするのやめよっか」
*
「……最近、ナツキが標的になってるみたいだね」
「標的?」
「いじめだよ」
「そうなんだ……」
リリカ、おもむろにナツキのもとへ。
「ナツキ、一緒にお昼食べない?」
「え? でも」
「口を開けば悪口ばっかの子たちと一緒にいることないよ。私たちともっと楽しい話しよ!」
「……ありがと、リリカ」
「リリカいいこと言った! それでこそ私の幼なじみだ!」
「だろ〜!」
※ ひとの悪口や文句ばかり言っていてもお互いのためにならないということ。