【原文】
身をやぶるよひも、心をいたましむる、人をそこなうこと、なおはなはだし。
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【現代版訳】
――テスト明け、教室。
「よーし、それじゃあテストを返すぞー。出席番号順に取りに来い。まず、青木ー」
「はい」
「げえぇ、最悪。テストってなんで点数つけて返されんだろうね」
「いや、テストだからだろ」
「くっ、こんなの、鬼畜の所業だよ! 点数悪かったら、私またお母さんに叱られるじゃん〜!」
「……勉強しなよ」
「次、草野ー」
「うわ、きた私の番だ! はい!」
――惨敗。
「……無念なり」
「……草野、お前もう少し頑張れよ。つかせめて名前くらいは漢字で書け」
「いやぁ、ど忘れしちゃって。緊張って怖いっすねー、ハハッ」
「ったく、お前らー、こうなりたくなかったらちゃんと勉強するんだぞ!」
「なっ! ちょっと先生! 異議あり!」
「……なんだ、草野」
「今の発言は、ちょっとダメだと思います!」
「はぁ?」
「引き合いに出したのが私だからよかったけど(よくない)、これ、ふつうの子だったらショックで学校来れなくなると思います! どんなに点数が悪くたって、じぶんなりにみんな一生懸命に勉強してきたんです! それなのに、先生は結果だけ見てそんなことを言う! 先生は、他人と比べられたら、頑張ろうと思えますか!? いいや、ただひねくれるだけです!」
「……いきなりスイッチ入ったな、おい」
「黙らっしゃい! こういうのって、トラウマになるんですよ! こういう冗談はするべきじゃないと思います!」
「そ、そうか……そうだな、悪かった。気を付けるよ。お前もお前なりに頑張ってたんだよな。バカにして悪かった」
「あ、私は一切勉強してこなかったからこんなもんかなって感じですけど」
「草野……!!」
「てへ」
※つまりなにが言いたいかって、ガラスハートの子供をからかうなって話。