「あっはっは!!」
その後は予想していた通り、勉学にはあまり集中出来ず先生にも心配される羽目となった。
普段は比較的、真面目に取り組んでいるタイプのせいか些細な変化を敏感に感じとられてしまったようだ。
「もー、笑わないでよ」
なんとか上手く先生には誤魔化しつつ、勉学を終えた私は鳳魅さんの元へ訪れていた。
だが来て早々、彼は私の違和感に気がついたらしい。
そこで自分の身へと起こった事の発端を話した途端、盛大に爆笑された。
「そうか遂に、遂にあの若が時雨ちゃんに手を出した訳だね」
「未遂です!!」
面白がる鳳魅さんにたまらず叫んだ。
冗談じゃない!
手を出しただなんて。
何かの拍子に御幣を生むかのようなもの言いだ。
「それであの綺麗なご尊顔に平手打ちを決め込んで逃げたと?」
「…い、いきなり過ぎてちょっとビックリしただけで。それで気づいたら白夜様をぶっ叩いてました」
「ぶっ、あの若に平手打ちとは。そんなこと出来るのは三世でも君ぐらいのもんだよ」
部屋での出来事。
迫り狂う白夜様に突如、胸を鷲掴みにされた私は無事キャパオーバーを引き起こした。
その顔へ盛大に平手打ちをかまし込むと、驚き後ろへとよろめいた彼の隙をついて部屋から逃げ出したのだ。
勿論、吞気に朝餉を一緒になって摂れる状況ではない。
逃げ帰るようにして自室へと転がり込んだ。
朝の支度へ入室してきたお香さんの驚く顔を他どころに、その日は別室での一人ご飯となったのだ。
「密室で二人きり♡最近は一緒の部屋にいるんだろう?逆に言えばよく今までの期間、若は耐え抜いたもんだよ」
「別に白夜様が嫌だった訳では…。ただどうしたらいいかその時は何も分からなくて。あんなこと…初めてだったから」
八雲家での事件で体調を元に戻すのには苦労した。
神獣の白蛇さんもかなり弱っていたから。
今までは加護によって問題がなかった邪気の耐性がここにきて身体へ響いてしまったのだ。
鳳魅さんの側にも近寄れず、部屋からも出れない状況が何日も続いた。白夜様は白蛇さんを最優先に良くさせないことには何も解決出来ないと。その後は鳳魅さんの元へ連れて行き預けさせていたようだ。
その間、私の身体には彼が定期的に自身の妖力を流し込んでくれていた。だが万が一を視野に入れ、彼からはせめて神獣が良くなるまでの期間を自分の部屋で夜は一緒に寝るよう言い渡されていた。
勿論、初めこそは警戒した。
だが過保護よろしく白夜様は入念に私の容態を確認し、空き時間を設けては常に側に寄り添ってくれていた。
だからお互いすっかり安心しきっていたのだ。
「まさか白夜様があんなことをするなんて…」
「どこの世界も男の考えることはみんな同じ♡今回ばかりは若も我慢できなかったようだけど」
「どうしよう…もう顔合わせらんないよ」
「まあまあ、そう思い悩むことはないさ。誰もが通る道だ、慌てる必要なんてないのさ。徐々に徐々に…ね♡」
「(…楽しんでやがるぞ、この変態薬師)」
その後は予想していた通り、勉学にはあまり集中出来ず先生にも心配される羽目となった。
普段は比較的、真面目に取り組んでいるタイプのせいか些細な変化を敏感に感じとられてしまったようだ。
「もー、笑わないでよ」
なんとか上手く先生には誤魔化しつつ、勉学を終えた私は鳳魅さんの元へ訪れていた。
だが来て早々、彼は私の違和感に気がついたらしい。
そこで自分の身へと起こった事の発端を話した途端、盛大に爆笑された。
「そうか遂に、遂にあの若が時雨ちゃんに手を出した訳だね」
「未遂です!!」
面白がる鳳魅さんにたまらず叫んだ。
冗談じゃない!
手を出しただなんて。
何かの拍子に御幣を生むかのようなもの言いだ。
「それであの綺麗なご尊顔に平手打ちを決め込んで逃げたと?」
「…い、いきなり過ぎてちょっとビックリしただけで。それで気づいたら白夜様をぶっ叩いてました」
「ぶっ、あの若に平手打ちとは。そんなこと出来るのは三世でも君ぐらいのもんだよ」
部屋での出来事。
迫り狂う白夜様に突如、胸を鷲掴みにされた私は無事キャパオーバーを引き起こした。
その顔へ盛大に平手打ちをかまし込むと、驚き後ろへとよろめいた彼の隙をついて部屋から逃げ出したのだ。
勿論、吞気に朝餉を一緒になって摂れる状況ではない。
逃げ帰るようにして自室へと転がり込んだ。
朝の支度へ入室してきたお香さんの驚く顔を他どころに、その日は別室での一人ご飯となったのだ。
「密室で二人きり♡最近は一緒の部屋にいるんだろう?逆に言えばよく今までの期間、若は耐え抜いたもんだよ」
「別に白夜様が嫌だった訳では…。ただどうしたらいいかその時は何も分からなくて。あんなこと…初めてだったから」
八雲家での事件で体調を元に戻すのには苦労した。
神獣の白蛇さんもかなり弱っていたから。
今までは加護によって問題がなかった邪気の耐性がここにきて身体へ響いてしまったのだ。
鳳魅さんの側にも近寄れず、部屋からも出れない状況が何日も続いた。白夜様は白蛇さんを最優先に良くさせないことには何も解決出来ないと。その後は鳳魅さんの元へ連れて行き預けさせていたようだ。
その間、私の身体には彼が定期的に自身の妖力を流し込んでくれていた。だが万が一を視野に入れ、彼からはせめて神獣が良くなるまでの期間を自分の部屋で夜は一緒に寝るよう言い渡されていた。
勿論、初めこそは警戒した。
だが過保護よろしく白夜様は入念に私の容態を確認し、空き時間を設けては常に側に寄り添ってくれていた。
だからお互いすっかり安心しきっていたのだ。
「まさか白夜様があんなことをするなんて…」
「どこの世界も男の考えることはみんな同じ♡今回ばかりは若も我慢できなかったようだけど」
「どうしよう…もう顔合わせらんないよ」
「まあまあ、そう思い悩むことはないさ。誰もが通る道だ、慌てる必要なんてないのさ。徐々に徐々に…ね♡」
「(…楽しんでやがるぞ、この変態薬師)」