空を見上げると、思い出す。
瞳に映り込んだ先の街の灯りが滲んだ。
漆黒と煌めきの間に、目には見えないほど僅かな力で、星は瞬いている。
「いつか、満天の星を見に行こう」
そう約束したあの日の願いを、見えない星に祈ってみても、もう叶うことは、ない。
せつなくて、ちぎれそうなくらいに心が重苦しい。
あなたと出逢わなければ、きっとこんな気持ちになんてならなかった。喜びも、寂しさも、全部分かち合ってきたと思っていた。繋がれていたはずの手が、一瞬のうちにほどけてしまって、どうしようもなくなった。
もう一度〝元に戻れるのなら〟と、何度願っただろう。
口ずさむメロディ。痛々しい言葉の羅列に、自然と涙が込み上げてくる。
星に願いをかけるよりも簡単に、この想いを消せる方法が知りたいと、
何度も心の中で、叫んだ────
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