そんな遥陽さんもかっこよくて。
私はずっと遥陽さんを見ながら話していた。
空がオレンジ色に染まり始めた頃。1日のデートが終わって帰ろうかと話をしていた。
「ねぇ、初優ちゃん」
「はい」
駅近くの公園通りを歩いていると遥陽さんに呼ばれる。私はそっと隣を見た。
「ちょっとそこの公園のベンチで話さない?」
少し緊張した遥陽さんが私を見て話している。ドキン、と心臓が跳ね上がった。なんとなく雰囲気でわかってしまって、勝手に緊張が走る私。
こくん、と何も言わずに頷いて、遥陽さんの後ろをついて行きベンチに隣り合わせで座る。
さっきまで和気あいあいとした楽しい雰囲気だったのに一気に緊張感が高まる。
これからいったいどんな話をするのかいくら恋愛オンチな私でもわかってしまった。
「ちょっと長くなるけど話してもいいかな?」
「……はい」
意を決したように遥陽さんが話す。