時計とスマホをチラチラと見ながら待っていると……。



「初優ちゃん!おまたせ!」


「遥陽さん!」



前から遥陽さんが笑顔で手を振っているのが見えた。私も笑顔で手を振り返し、遥陽さんに近寄る。


うわぁ……今日の遥陽さん、かっこいい……。


この前も私服を見たはずなのに、今日もまた一段とかっこよくて見とれてしまう。シンプルなパーカーにジーンズ、ジャケットを合わせたコーデ。


シンプルなのにかっこいい。



「……今日も初優ちゃんのコーデ、可愛い……」


「ひぇっ!そ、そんなっ……!遥陽さんもかっこいいですよ!」



ポーっと見とれていたら遥陽さんに可愛いと言われて思わず変な声を出してしまった。


それを誤魔化すように出たかっこいいという言葉。


もっとちゃんと言いたかったのに……うぅ。



「ははっ。そんな否定しないでよ。俺は思ったことしか言わないから」


「……っ、はい」