『じゃあ今度の日曜日どう?その日空いてる?』
「はい。空いてますよ」
カレンダーを見ながら、予定の確認をする。待ち合わせ場所、時間を決めてからおやすみと言って電話を切る。
来週の日曜日は遥陽さんとデート。
誘われたことが嬉しくて部屋にあるカレンダーに小さくハートを書いて予定を書き込む。自分でこんなことをする日が来るなんて思わなかった。
ドキドキしながらスマホにも予定を入れ、その日はメッセージのやり取りは終わった。
「はぁ……幸せ」
自然と口から出た言葉。
ゴロン、とベットに横になりながら小さな幸せを噛み締める。こんな幸せな気持ちになるなんて初めてで、何度もカレンダーを見てしまう。
日曜日は何を着ていこう。どんなコーデにしよう。どんなメイクをしよう。
可愛いって言って貰えるように頑張りたい。
そう思えるのは遥陽さんが初めて。
この気持ちって……。
「恋……なのかな」