思わず反射で反応してしまったけど遥陽さんはそれ以上は応えてくれなかった。
数秒、沈黙が続いた。
だけどその沈黙が苦しいとか焦りとかは感じなくてむしろ心地よかった。
『あのさ……』
「はい」
沈黙を破ったのは遥陽さん。
意を決した様な声に思わず起き上がり、背筋をピンと伸ばす。
『今度、デートしてくれませんか?』
……デート……。
また、遥陽さんと一緒に過ごせるの……?
「も、もちろんです!遥陽さんとデート、したいです!」
なんだか向こう側からとんでもない緊張感と静けさを感じて、速攻で返事をする。だけど心臓はドキドキとずっと騒がしくなりっぱなし。
な、なんだろう……すごく、緊張する……。
『本当?よかった!ありがとう』
遥陽さんから素直に出た言葉にまたキュンと胸が反応する。こんなに喜んでくれるの、なんか嬉しいな。