ドキドキドキドキと騒がしい心臓。


顔は火が吹きでそうなほど熱く、火照っていた。



「冗談だよ。もう、初優ちゃんはすぐ信じる」


「……だ、だっふぇ!やめふぇくだしゃい!」



そんな反応に、ふっと笑った後、私の頬をつまんで伸ばした。あはは、と楽しい笑い声が駅のホームに響き渡る。


太陽の光が、遥陽さんを照らしていてとても眩しく見えた。



「電車きたね。帰ろっか」


「……はい」



ホームに電車が来て、私は乗り込む。遥陽さんは別のホームの電車に乗るからここでお別れ。



「じゃあな。また、俺とデートしてね、初優ちゃん」


「もちろんです!私でよければ!」


「……ありがとう。それじゃあ、またな」



そう言ったのと同時に、電車のドアがプシュウ……と閉まる。窓越しに遥陽さんを見て、大きく手を振った。


なんだか、寂しい。


もっと……遥陽さんといたかったな。