『いきなり電話ごめんね』
「い、いえ。どうしたんですか……?」
久しぶりに聞く遥陽さんの声にときめきながらベッドの上で背筋をピンと伸ばした。
『デートのことだけど。返事、ありがとう。俺、初優ちゃんに会えるの楽しみにしてる。楽しいデートにしてみせるから、期待してて!』
「……は、はい!」
……な、なんか嬉しいけど恥ずかしいな。
そんな少女漫画見たいなセリフ言われたことないからどんな返事をしていいか分からなかった。なので勢い任せの返事を返してしまった。
遥陽さんの言葉になんだな振り回されっぱなしだな……。
『いい返事だな。そんなに緊張しなくてもいいから。日曜日はお互い楽しむことだけ考えよ?』
「そうですね!お互い楽しみましょう!」
『そうそう、その意気!それじゃあ今日はもう遅いから切るね。……おやすみなさい』
「あ、お、おやすみなさい!」