「すみません、さっきのもう一度……」
『それよりさ、もう一度自己紹介し直さない?俺、初優ちゃんのこともっと知りたいんだ』
もう一度言ってください、って言おうとしたのに遮られた。なんだかモヤモヤするけど遥陽さんが言いたくないなら聞かない方がいいのかな。
……よく分からないや。
「いいですよ!」
『じゃあ俺からね。改めまして冷泉遥陽と言います。よろしくね』
結局私は聞き返すことはせず、そのまま電話での自己紹介が始まった。
メッセージでは軽く自己紹介したけど詳しくは聞けなかったので電話の中ではたくさん遥陽さんに質問できた。
人見知りということがまるで嘘のように遥陽さんとは楽しく話すことができた。いつの間にか緊張遥陽なくなり、笑いが絶えない時間となっていた。
「そういえば遥陽さんって何歳なんですか?」
『俺?あれ、友達から聞いてないの?』
「歳上ってしか聞いてないですね」