遥陽さんなのはわかっているけどなんだか信じられなくて。電話をしていることが不思議で仕方なかった。
「か、可愛いだなんて……。遥陽さんこそ、優しい声で……なんだか安心しました」
可愛い声と言われて咄嗟に否定してしまったけど褒められてとても嬉しかった。なんてことない声なのに自分の声が特別に感じた。
……なんて、自惚れすぎだろうか。
『優しいなんて初めて言われたよ。俺も初優ちゃんの声聞いてなんだか安心したよ。イメージ通りの声だった』
「イメージ?私の声、イメージしてたんですか?」
『そうだよ。メッセージの内容からして優しくて可愛い声なんだろうなって』
そんな想像してたんだ。
面白くて思わず笑ってしまう。緊張していたけどメッセージのやり取りと変わらず、遥陽さんと話せてる。
やっぱり、遥陽さんはいいな。
『笑ってくれた!初優ちゃんの笑った顔、絶対可愛いだろうな』